57b.jpg代表取締役 永井敏行さん

社会インフラ整備で地域に貢献したい
~仕事を通して次世代を育成し地域の存続を図る~

●どのような会社でしょうか

 当社は、総合建設業として建築のほか、土木工事を手がけております。国・県・市町村などの公共工事が多く、道路の維持や橋梁・護岸の工事、砂防ダム建設のほかにも、冬季は道路除雪も行っています。いわば社会インフラ整備という仕事です。

●最上地域で仕事されてご感想は

 父親が当社の創業者で、私は二代目の社長です。東京の大学を卒業後、1977年に10年を越えました。最上に帰った当時は、技術者としていろいろ勉強しなくてはという考えが強くありましたが、今は、社長として会社全体を見なければいけないですし、利益をきちんと上げて社員に給料を支払わなければなりません。
 会社を経営するという気持ちと同時に、仕事を通して地域に貢献していきたいという想いは歳と共に強くなってきています。

●勤めている方も大切ですね

 はい。少々大げさな言い方かもしれませんが、勤めてくれている社員に仕事を通してどのように幸せを感じてもらえるかを、より考えるようになりました。建設業の役割として、社会インフラを作るだけでなく、地域の中でどれだけ貢献できる存在になるかという視点も必要です。会社として長く存続していくにはそういった公の視点が欠かせない時代だと思います。
 また、建設業は自然災害からの復旧復興のお手伝いとして欠かせない存在でもあります。自然災害は、もちろん無い方が良いのですが、自然豊かな日本では避けられないことでもあります。時に起こる自然災害は、建設業に携わる私たちに、社会の中で自分たちの役割の大切さを、図らずも思い起こさせてくれますね。

●多数の現場の管理はどのように

 工事現場には「現場代理人」として監督者がいます。この代理人には経営者の代わりとなり工事を担当してもらいますので、それぞれの方に責任感を持って仕事に当たってもらっています。

●任せるには怖さもあります

 はい。怖さがないと言えば嘘になりますね。しかし、社員を信じて仕事を任せるのが経営者の仕事の一つでもあります。責任を背負って一つの現場をやり通し、目に見えるものが出来上がった時、人も成長する。これが建設業の醍醐味だと思いますよ。
 また、その過程で地域住民の方との調整や様々な関係者との関わり合いもあります。土や機械に向き合うだけでなく、人や人との関係性にも目を配らなければなりません。土木技術者というのはある意味でオールマイティな仕事なんですね。

●若者にどんな資質を求めますか

 第一に「素直さ」です。それさえあれば少しわんぱくでも良いのです。むしろその方が良かったりしますから。やたらと人と違った考えを持つよりも、人の話に耳を傾け、受け止められる資質、それが「素直さ」だと思います。人と話そうという時には、まず素直に相手の声を聴くことで、うまくコミュニケーションが取れるのだと思います。そういった意味でも素直な気持ちや態度を持つことはとても大事なことですね。

●新しいことが好きだとお聞きしました

 はい。私自身、新しもの好きの性格で様々なことに興味があります。再生可能エネルギーの活用を目指す会社である「もがみ自然エネルギー株式会社」の代表も務めておりますが、それも、そんな私の性格が影響しているのでしょう(笑)。最近は人工知能にも大変興味があります。でも、今から学び直すのも大変ですね(笑)。
 新しさへの興味や精神の若々しさを保つためには、業種を問わずいろいろな方とお話をするのが一番良いのかもしれません。若い人たちには、新しいものへの興味をぜひとも持ち続けていただきたいと思います。


57c.jpg1993年度入社 佐藤大介さん  2017年度入社 阿部彩花さん

●どのような仕事ですか

【佐藤】 工事現場を総合的に見て管理する現場監督です。主な仕事は、工事の進み具合や安全かどうかを確認すること、工事に関わる書類を作成することです。
 他には、現場の地元の方に工事の説明をしたり、見学に来た学校の生徒のみなさんを案内したり、人と向き合う仕事もあります。工事現場の全てをきちんと理解し、スケジュールも守らなくてはいけませんので、常に作業員のことや天気にも配慮しています。現場監督の判断や指示の間違いで工事全体が変わってしまうこともあり、責任が重い仕事です。でもその分だけ、工事をやり切った時の達成感が大きいですね。

●この仕事に就いたきっかけは

【阿部】  私は高校の建築学科を卒業してから放送カメラマンの専門学校に入りました。その後、新庄に戻る際に勧められてこの会社に就職しました。専門学校で学んだことは、建設業界とは関係のないことが多いのですが、いまは広報誌の作成も担当していますので、役に立っているのかもしれません。

●地元に戻ったご感想は

【阿部】 優しい人ばかりで暮らしやすいですね。新庄は生まれ故郷です。とてもアットホームな気分で暮らせていると感じます。職場でも私生活でも心がゆったりと過ごせますのでUターンして良かったと思っています。

●建設業のイメージはどうですか

【佐藤】 昔はキツくて汚いというようなマイナスなイメージがありましたが、今では全く違います。
使う機械も昔とはまったく異なり例えば測量やブルドーザーなどの機械作業は衛星で位置を把握しながら作業を進めるという、とてもハイテクな業界です。建設業で現場管理の仕事をしてみたい人は、情報機器の使い方に慣れておくと仕事にスムーズに入れるかもしれません。

●建設会社で働きたい方にひとこと

【阿部】 新しく会社に入って何かに悩んだ時には、「こんなことを聞いていいのかな?」とためらうこともありますが、聞かないで失敗するよりも、どんな小さな事でも聞いた方がいいと思いますね。
【佐藤】 困った時や失敗してしまった時は、会社のみんなが力を合わせてカバーしてくれます、仲間ですから。 失敗を恐れずに、仕事に挑んでもらいたいです。

 

【先輩からひと言】
「自分が関わった仕事が地図に載る。建設業の現場監督は、大変だけど、それだけのやりがいが感じられる仕事ですよ。」

 

【おしごとPoint!】
建設業は、道路や橋など、日々の暮らしに関わるさまざまな産業や生活の基盤(インフラ)を造る大事な仕事です。
地震や地すべりなど大きな災害の時にはすぐに復旧作業を始める、とても重要な役目を担っています。