48b.jpg医師・看護師人事担当 山内美喜さん

人間同士のつきあいを大切に
~最上の良さを全国に発信し地域医療を支える~

◆担当業務について教えてください

 当院はこの地域で開院して17年になります。僻地ということもあり、慢性的な医師不足の中で多くの医師の協力で病院運営を継続してきました。特にグループ内の若手医師の定期的な協力は必至ですので、自分はそういった医師をお相手し将来の柱を探す、そういった活動をさせてもらっています。
 徳洲会のグループ病院は、現在全国に70を数えます。理念に沿って救急医療を中心に病院運営を行っていますが、地域的なニーズは違います。都市部は救急・急性期医療を求められ、私たちのように地方の病院は、高齢者に寄り添う慢性期から在宅まで求められる、同じグループ内でも求められる役割が異なります。

 医師の不足は地方の病院には恒常的な問題です。当グループでは医師が早い段階で僻地の病院をローテーションする制度がありますが、この制度は将来を担う医師にとって地域医療の実態を知り医師としての厚みをましてもらう以上に、最上地域のすばらしさを数ヶ月過ごす中で肌で感じていただけるメリットもあります。このような研修医や医師と関わる仕事を担当して7年になります。

◆最上地域の良さをどのように伝えていますか

 お見えになったお医者さんは一人で働いて研修する形で、孤独になりがちですので、アフターファイブや休日など、勤務時間外の交流も図っています。例えば、新庄まつりの山車作りを体験してもらうなど、新庄に来て良かったという印象を持ってもらえるように工夫しています。医師対策というと堅苦しく思えますが、医師にしても看護師にしても一人の人間ですから、「人」としての付き合いが大事ですね。
 私は、この17年で様々な部署を経験し、今も変わらず関わりがあります。更なる向上を求める上で、他部署との連携がうまくいっているのはそういった「人」として向き合い経験が役に立っているのかなと思います。

◆この仕事を選んだきっかけは

 私は戸沢村の出身で、一旦仙台に住んでいました。両親の地元に戻ってこないかという連絡で病院への入職をした、それだけで全くかっこいい逸話はありません(笑)。でも、地元の医療に関わるうちに、一人の個人として必要不可欠な人材になりたいと思うようになりました。
 それからは、全て将来の自分の為と、自分で仕事を選ばず、また自分を自分で評価せず何でも引き受けていくと決めました。そうすると逆に仕事がやりやすくなるんですね。やりたいかどうか、やれるかどうかを悩む必要がありませんから。

◆医療関係の仕事を目指す人に何を求めますか

 医療の現場というのは、病気や怪 我で今、実際に困っている方に直面する業務ですので、かなりシビアな職場です。またそれは事務職でも同じなんです。対応を誤れば、大きな誤解につながり他の職員が行った行為自体を無にしてしまう可能性もありますから。ですから、じっくりと聞く力、患者さんに納得してもらえるまで説明する能力や、表情や素振りといった些細なことから、相手の気持ちを汲み取る感受性がとても重要です。
そういった能力が特に求められる点は、医療という職業の特徴だと思います。

◆高い能力を求められそうです

 はい。誰でも初めからそういったスキルを持っているわけではありませんから(笑)、心配しないで医療の世界を志していただきたいです。また、それらは、業務にあたって先輩からの助言を実行に移していく行動力があれば、自然と身について行くものだと思いますよ。将来、当院を目指していただく方に求めたいことは一つだけ。資格はあっても無くても構いません。ただ、最上地域の為に何かしたいという気持ちを持っていれば大丈夫だと思います。入職一年目でも、自分がこの病院を背負って最上のためにやるんだと、自分勝手でもいい、そんな意気込みを持った若者がいいですね。


48c.jpg平成22年度入社 今田愛里さん

◆どんなお仕事ですか

 窓口での受付業務を担当しています。その他に診療行為に対する請求業務や、患者さんに必要な文書等を作成する事務業務も行っています。

◆この仕事に就いたのは

 私は、金山町の出身です。叔母が地元で看護師をしていましたが、その姿を見てきたからか、小さい頃から医療に関わる仕事に就きたいと考えてはいたんです。地元の高校を卒業した後に、文系だった事もあり仙台の医療事務専門学校に進みました。
 専門学校では、実際の業務を学ぶための長期病院実習があるのですが、その際に、地元の徳洲会病院で実習を行う事が出来、皆さんに声をかけて頂いたのがご縁で、卒業後に他を考えずに、地元に戻ってきたんですね。

◆仕事のご感想は

 とても楽しいです。私はもとから接客が好きですので、いろいろな人と会話することが多いこの仕事は、とても楽しいです。でも、ここは病院ですから来られる方の多くは具合を悪くされた方なので、気を遣います。
 ですが定期的に通院される方が元気を取り戻して家に帰られる時などには声をかけていただけますし、そんな時はすごく嬉しいですね。
 難しさもあります。診療費の請求には、その診療内容によって細かく点数が決められていまして、まず、それを覚えるのが大変です。さらには、同じ診療でも内容によって加算がある場合などもありますので、とても大変ですね。

◆社会人になってから、学生の頃との違いは感じましたか

 毎日決められた時間に決められた場所にという点は、学生も同じだとは思いますが、やはりお給料を頂いて物事を進めるわけですから、自分に求められたことに対しての責任感は全然違います。学生は、まだ親のお金で面倒を見てもらっている身、最終的には泣きつけます(笑)。自己責任で全てを考え、社会や周囲に対して責任を持つ、就職して改めて親って凄かったなあと実感しました。

◆社会人の先輩としてアドバイスを

 学校の勉強は大切ですが、それ以上に、周囲との人間関係を上手く築く事を学ぶのは大切だと思います。また、目上の方への接し方や言葉遣いは就職して急には変わりません。若い頃から習慣として身につけておくと良いと思います。

◆どんな最上であってほしいですか

 自然が豊かで落ち着けますから、私は地元がとても好きです。仙台にいた頃から、できれば地元に帰ってきたいと思っていました。ただ、その時は最上での就職先が決まっていた訳ではありませんので、半ば諦めていましたが、希望の通り地元に戻ってくることができたのは幸運だったと思っています。
 地元に帰ってきた友達から、やっぱり地元は良いねという話はよく聞きますが、私の同級生はほとんどが地域外に出ています。就職先が無いという理由から、仕方なく出て行くことが一番多いように思いますね。
 地元で働きたいという同世代の希望が叶うような、若い人のやりたいことが、ここで出来るような最上地域であって欲しいと思います。

48d.jpg通院履歴など資料の整理

48e.jpg窓口での受付対応