40b.jpg支配人 白鳥忠明さん

人とのふれあいと笑顔を大切に
~最上の良いものを資源として発信~

◆サービスについて教えてください

 ご宿泊の他に、宴会など各種会合の場所やサービスを提供しております。
特に、当館の特色としまして、レストランでのお食事に地産地消を積極的に取り入れており、最上の伝承野菜も使わせていただいております。お客様には、お土産として伝承野菜をお求めになられたりするなど、大変好評ですね。料理の美味しさには自信があり、他のホテルには絶対に負けないと思っております。

◆この業種に進むきっかけは

 私はもともと東京の生まれで27歳までおりまして、コンピューター専門学校の講師をしていました。その若い頃に、ペンションでアルバイトをした経験がありまして、その時に、初めて会う方と打ち解けて話したり仲良くなったりなど、人間関係が広がるところがとても面白くて、その頃から将来は人と向き合う仕事がしたいと思うようになりました。山形で暮らして21年、新庄に来てからは5年になりますね。

◆山形にお住まいになってご感想は

 資源が豊富だなという印象があります。私が都会から来たからことさらに感じるのでしょうけれども、目の前に山や川がある、自然が身近という環境に加え、農産物の種類も大変豊富で魅力のある地域だなと感じています。人も、街中で、たとえ知らない人であっても気軽に声をかけられるような、そんな気安さや優しさがありますね。ただ、少し大人しいかな。もっと自らをアピールしていく積極さが加われば更に良いように思いますね。地域であれ資源であれ、最上の良いものをもっと積極的に発信すべきですよ。

◆若い人のイメージはどうですか

 個性豊かでいろいろな方がいらっしゃいますね。ただ、人とのコミュニケーションを苦手とする方が増えてきたかなとも思います。ホテル業は人に向き合うのが仕事ですから、コミュニケーション能力は絶対条件になります。もし、それが苦手な方が、こういった職業を目指すのであれば、苦手を克服していただかなければなりません。
 私は、まずそういった方と膝を突き合わせてお話しをします。どなたでも入社してすぐは、何もわからない状況ですから、失敗するのは当たり前なんですね。それを支えるのが上司や先輩ですから、安心して働いていただきたいですし、その方の良いところを伸ばし、自信につながるようにと考えています。

◆接客では何が一番大切でしょうか

 人と接してそのサービスを提供するのは、例えれば自分を売るということです。その際に必要になるのはやはり笑顔、それだけなんですね。どなたでも、心から笑うととても良い笑顔になりますね。良い笑顔を持っている方は、やはり仕事もうまくこなせるものです。それを失くしてしまわないよう、人を惹きつける笑顔の力というものを大切にしていきたいと思います。
  当館の仕事で資格が必要なのは調理ですが、それは入社後でも取れますから、資格は無くても構いません。若い方には明るい笑顔を求めたいですね。

◆最近、都会に出る若者が多いです

 都会に出て大きな会社に入りバリバリ働きたい、それは一つの考え方や夢として立派です。ですが、中には、自分はただの歯車の一つじゃないかと疑問を持つようになる方も多いと聞きます。会社の規模や人数が多い分、その中で自分自身の存在価値を見失いがちになることも、また事実だと思います。
 地元の企業はそこまで大きくはありません。若い従業員も、経営者や代表に直接触れる機会が多いんですね。自分自身を直接評価していただけますし、考えも伝えられます。そのように、働きがいや自分の存在価値を直に感じることができる、地元企業はむしろ恵まれた環境であると私は思います。でも、絶対に外に出ないでほしいと言っているわけではないのです。夢を叶えるため、自己実現の第一歩として地元企業で経験や能力を身につけてから、次のステップアップを考えることも良いと思いますよ。


40c.jpg営業部宿泊課 課長 大沼宏樹さん

◆お仕事の内容を教えてください

 役職は営業部宿泊課長となっておりまして、主にフロントを担当しています。仕事の内容としては、当館にお越しいただいたお客様のチェックインとチェックアウト、宿泊料金の清算になります。
 さらに、宿泊の予約も担当しておりますので、電話やインターネットでのご予約も管理しています。フロントは24時間常に誰かが担当しておりますが、私は現在21時から翌朝9時までの夜間のシフトを担当しています。夜間シフトに入って約1年が経ちますね。

◆仕事のスケジュールは

 夜間シフトは、21時出社になります。出社後はまずチェクインの業務から始まり、その後、ロビーにある新聞などを交換し、それから館内を見回り、不要な照明を消すなど管理全般を一通り行います。フロントに戻ってからは、お客様からの内線を受け付けたり、電話でのご予約やウェブサイト管理を行っています。早朝には、届いた新聞を配置したりします。
 この仕事は特徴として特に何があるというわけではありませんが、ホテル全般の管理を受け持ちながら緊急時の対応もありますので、常に何事にも備えるという大事な役割になりますね。

◆ご苦労される点は

 お客様にはいろいろな方がおられまして、中には深酔いされて無理な注文をされる方もいらっしゃいますし、対応へのご不満やお叱りをお受けすることも時にあります。そんな時はもっとこうすれば良かった、こう言えば良かったなど、反省することも多いですし、日々勉強です。
 また、仕事の疲れは職場の仲間とのおしゃべりで解消しています。おしゃべりも仲間との大切なコミュニケーションなんですね。私一人でホテルが成り立つわけではありません。みんなのチームプレーで初めて成り立つのですから。

◆ホテル業を目指したきっかけは

 私はもともと旅行が大好きで、いろいろなところに宿泊をしているうちに、ホテル業に関心を持ちました。
地元の高校を卒業した後、愛知県の大学に入りまして、卒業後に愛知の旅行会社やリゾートホテルに勤務しました。その後、上山のホテルを経て、子どもが産まれるのをきっかけに新庄に戻りまして、その時に地元のホテルであるこちらに就職しました。

◆社会人になって大変だった思い出はありますか

 初めて就職して社会人としてのマナーやルール、例えば名刺の渡し方も知りませんでしたので、先輩に同行しながら動きを盗み見たり真似たりしながら覚えました。やはり、必要なことは自分から積極的に吸収したり、わからないところは聞いたりしないと、なかなか覚えられないと思いますね。社会に出れば、手取り足取り教えてもれえる環境ではないですから。

◆後輩へアドバイスをお願いします

 どんな事もそうですが、自分が好きで選んだことや興味のあることは長く続くと思うんですね。本当に興味があることであれば、何年経ってもさらに上を目指そうという意欲や探究心があると思うんです。
 このホテル業は人と話すのが好きであったり、人間に対する興味をお持ちの方にはうってつけの仕事だと思います。 そのためには、若いうちに出来る限りいろいろなところに出かけて宿泊し、その中で自分が好感を持ったレストランやホテルがあったなら、そのどこがどのように気に入ったんだろうかという視点で見ながら、良い点を真似て、それを自分の身につけると良いと思いますよ。

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フロントでの予約管理