69b.jpg代表取締役社長 小関雅彦さん

地域のために生活の「足」を支えたい
~自動車に関わる全てをサポートする~

●どのような会社でしょうか

 当社は、自動車の車検や法定点検、整備、修理に加え、新車、中古車の販売や自動車保険関係など、お客様の車周りに関することのトータルサポートを行っております。
 昔、この地区には松山炭鉱があり、石炭が採掘されていました。掘り出された石炭を運び出すのに使われていた車の整備や修理をするために、私の父が50年前に創業したのがこの会社です。私は長男として、小さな頃から会社を継いでほしいと両親に言われて育ちました。一時期は、絶対に嫌だと思った時もありましたが(笑)、将来の進路を考える時期に「会社がなくなってしまうのはもったいない。誰かが継がないと。」と考えて、自動車整備の道に進むことにしました。使命感があったと思います。

●自動車は生活に欠かせませんね

 はい。最上地域はクルマ社会ですから、何をするにも必要です。生活を支えるアイテムとして、使いたい時にいつでも使えるよう万全な状態にしておくために、整備が欠かせません。
 過疎化が進み、また高齢者が増えていますが、自動車を持つことに伴う様々な手続きや管理を、高齢の方が自分で行うのは徐々に難しくなることも確かです。自動車を使うことと、修理や管理などケアを行うことの二つのニーズは今後も高まっていくと考えています。

●責任感を持っておられますね

 自動車は便利な道具であると同時に、使い方を間違えれば命に関わるものでもあります。例えば、事故を起こしてしまった方から連絡を受けて、現場に駆けつけることがあります。そのような時には命の重みを意識します。日頃からきちんと整備していることで助かる命が確かにあります。
 また、保険も取り扱っていますので、交通事故の時には出来る限り速やかに対応しています。お客様からは「すぐに動いてくれて助かる。」と感謝されることも多く、そんな時にはやりがいを実感しますね。
 当社としては、お客様の命に関わるものを預かっているという責任を感じながら、小さなこともおろそかにせず、しっかりと仕事をしております。

●大蔵村で仕事をしてご感想は

 昔は、大蔵村が田舎だとあまり意識せずに住んでいました。ところが、今は人が少なくなったせいか寂しく感じる時があります。当社の前に道路が通っています。新しいバイパス道路ができたことで、この道路の交通量は大きく減りました。そのためか、余計静かになったなと感じます。生活するうえでは静かなのは良いですが、商売では困りますね。
 若い人たちにとって大蔵村は必ずしも暮らしやすい所とは言えないと思います。若い人たちには、地域に人を増やすためのアイデアがあれば、ぜひ教えてほしいと思います。

●若者が地元に戻るためには

 若い人たちにただ戻って来いと言っても仕方がありません。大切なのは、若者が働ける魅力ある職場をどれだけ作れるかだと思います。仕事の魅力というのは、賃金だけでなくお客様との信頼関係を築くことでもあります。また、良い仕事への感謝の言葉や時には厳しい声もいただくことで、育ててもらえるというやりがいを得られることが魅力そのものだと思います。

●若者の印象はいかがでしょうか

 がむしゃらさや粘り強さがない、淡泊なイメージを持っていました。当社では感謝祭を開催していますが、そこにアルバイトで以前、農業大学校の学生さんたちが来てくれました。とても素直で最後まできっちりと取り組んでくれたことで、それまで抱いていた若者の印象が大きく変わりました。やはり、実際に関わってみないとわからないですね。一部の人だけで全体を決め付けるのはいけないなと私自身、考え方が変わりました。


69c.jpg1999年度入社 黒坂勝宏さん

●この会社に入った経緯は

 私は小さな頃から車が大好きでした。それは、整備士をしていた親戚がいたことが影響しているのかもしれません。
 高校を卒業した後、本格的に自動車整備を学ぶため、仙台の専門学校に進学しました。そこで2年間学び、20才で当社に自動車整備士として入社しました。この会社を知ったのは求人票を見たのがきっかけでしたが、後に自分の父も当社の顧客だったということを知り、縁を感じましたね。

●整備士になられどう感じましたか

 とにかく車をいじれることが楽しくて仕方がなかったですね(笑)。今までに仕事が嫌だと思ったことは一度もありません。やればやるほど面白いですし、好きなことを仕事にできた自分はとても幸せだと思っています。でも、大変だったこともあります。私は人と話をするのが苦手です。整備に関してお客様と直接お話をしなくてはならない時には、専門用語を使わずに理解していただくのに、とても苦労しました。

 整備の仕事をしてみて、学校で習ったことだけでは通用しないということを痛感しました。専門学校では、普通車を主として学び、大型車についてはほとんど触れたことはありませんでした。整備の基本は一通りやったはずでしたが、実際には車種によって異なることが多く、結局は、実際に数多くクルマに接した経験がものを言う仕事だと感じます。自分の仕事に自信が付くまで、周囲の先輩方に聞いたり資料を読み込み、必死に勉強しましたね。

●自動車整備士の仕事とは

 自動車整備は、車を使われる方の命に関わる責任ある仕事で、決しておろそかにはできません。また、自動車機能の進歩に伴い、様々な新しい技術や機器が登場しており、整備士としてそれに追いつくことは難しいことでもあります。でも、難しいほどやりがいを感じますし、故障の箇所を探り当てて部品を交換し、修理が上手くいったときには喜びも大きいです。会社に勤めているからとか、業務だからといった、義務感で仕事をしたことは一度もありません。

●若い人にアドバイスを

 整備に限らず、最初が大変なのはどんな仕事においても同じです。途中で諦めてしまえば何も身につかずもったいないことですから、頑張って続けてほしいと思います。
 

【先輩からひと言】
自動車は、日々の仕事や生活の移動手段として欠かせないものとなっています。
自動車整備会社はクルマを安全に使用するための調整、修理など管理の他に、保険や各種手続きなど、様々なサービスを行っています。

【おしごとPoint!】
お客様に説明する時は、まず大まかなポイントから。
更に詳細を求める方には細かく説明するのがコツです。