07b.jpg代表取締役 鈴木秀治さん

最上の情報化を後押ししたい
~情報サービスと公共施設運営で地域に貢献~

◆会社について教えてください

 当社は建設業全般を手掛けておりますが、主として舗装工事を請け負っています。舗装というと道路のイメージが強いと思いますが、他にも施設や駐車場など、官公庁やハウスメーカー、それに一般住宅からの依頼も多いんですよ。たとえば現場が道路であればもちろん屋根のない場所ですから、日差しを直接浴びますので、夏なんかは本当に暑いです。そういう業種ですから、当社を目指してくれる若い方には何より気力と体力を一番に求めますね。

◆創業の経緯を教えてください

 私は、生まれも育ちも新庄の、現在48歳です。実家は元々建設業でしたが、私自身あまりこの業界には興味がなかったんですね。でも結局、建設方面の学校に進学しました。そして大学を卒業後、大手の舗装会社に入りました。当時、本当はダムなどの大きな工事に携わりたいという希望だったのですが、就職を斡旋してくれた教授が道路工学の専門の方で、それで舗装の会社に(笑)。
 舗装に使うアスファルトの匂いは独特ですよね。就職してから、現場の研修などでそれに慣れるまでは相当大変でした。そんな中、たまたま自転車競技の競技場などの特殊舗装工事を見せてもらう機会がありまして、興味を惹かれたんですね。それで、一般の舗装だけではない分野を自分で勉強しました。そこでは3年半ほど頑張って様々な経験をさせてもらいましたし、おかげでこの仕事の幅を学びました。
 その後、いずれは地元に帰ってきたいと思ってましたから、最上地域の建設会社から声をかけていただいたのをきっかけに退社し、故郷に戻りました。そして、26歳の時に4人の仲間と一緒に独立したのが、今の会社へとつながっています。起業してから21年になりますね。
 現在では、舗装のスペシャリストとして、山形自動車道や八戸自動車道、それに富谷ジャンクションも手がけましたし、近郊では新庄北道路も仕事をさせていただきました。

◆最上で仕事をしていてご感想は

 仕事柄、県外の現場が多いんですが、気質の違いを実感しますね。最上人はとっても人がよくて、仕事してくれてありがとうございますと、こちらがお客様から言われるほどですよ。他の地域は全然違います。そんなふうに最上はとっても人間が穏やかですよね。大好きです。

◆地域との今後の関わり方は

 いくら仕事の相手の多くが県外といっても、地元に密着して大事にしないことにはやはりダメです。
雇用に関してもなるべく地元の方を採用したいですし、やる気と体力に自信がある方であればどんどん応募してほしいですね。
 それに、ゆとり教育で育った若者 は頼りないという話はよく聞きますが、私は必ずしもそうじゃないと思いますよ。当社の若手を見てもらえばわかりますが、芯のある人はやはり仕事もできますし、長続きします。要は個人の問題で、気構えであったりやる気のある人は、今の若者の中にも確実にいますから。

◆今の若者に何を求めますか

 求める対象は、若者ではなくその親御さんの方ですね。最近は、親の方が子離れしてないことが多い気がするんです。もちろんうちの子をなんとかしたいという気持ちは親心として、わかります。私自身も人の親ですし、子どもはいつまでも心配ですから。でも自分のお子さんとよくコミュニケーションを取らず、面接にまでついてきたりとか、就職を親の方から一方的に頼み込むなどのケースでは、そのお子さんのほとんどはすぐ辞めてしまうというのが実際です。まずは親が自分の子どもをしっかりと見つめて自立を促し、同時に親自身も子離れをするという気構えがないと難しいと思います。
 また、若者には夢や願望、目標を定めて欲しいですね。結婚したいでも車が欲しいでもいいんです。とにかく仕事をしてこれを手に入れるんだ、達成するんだという強い気持ちがあれば、絶対仕事に反映するし、第一、気持ちの張りが違いますよね。


07c.jpg平成22年度入社 髙橋昂也さん・平成24年度入社 齊藤 梓さん

◆どんな業務を担当されていますか

【髙橋】 当社は道路舗装が主な業務の会社で、私はその道路で使う予定の材料を注文したり経費の計算をしたりなどの管理をしています。全体のスケジュールを見ながら現場を回す担当です。

【齊藤】 私は、現場で実際に舗装工事にあたる作業を担当しています。今はまだまだ現場の実際の作業を学んでいる最中です。

◆仕事で気を遣っていることは

【髙橋】 陽の長い時期はつい夜更かししてしまいがちですが、すると次の日が途端にキツくなるので、夜更しはしないようにしています。現場で倒れては大変ですし、他のみんなにも大きな迷惑がかかるので、そこには気をつけていますね。

◆会社の方の感想は

【齊藤】 皆さん、優しく時々厳しく教えてくれています。みんなが、私に早く成長してほしいと思っているんだなぁと感じますね。仕事に対して社長や上司が厳しいことを言うのは当たり前だと思いますし、その時々の厳しい指導というのは社員を育てたいという優しさの表れだと思います。でも皆さん本当に優しいですよ。

◆男性の職場というイメージが強いですが、飛び込む時に違和感はありませんでしたか

【齊藤】 私は感じなかったです。それよりも始めのうちは、まだ腕力が足りなくて、周りと同じことができないというのが悔しかったし申し訳なかったですね。負けず嫌いなのかもしれません(笑)。

【髙橋】 でもそういう性格があってこの仕事にも慣れて、みんなの力になれてきたんじゃないかなぁ。負けず嫌いな部分は大事だと思います。

【齊藤】 ただ、男の人しかいない会社でしたので、本当に私が入ってうまくやっていけるのか最初は自信がありませんでしたね。周りの人が私に対して接しづらく感じたりしないのかなと心配でした。

【髙橋】 最初はこういう業種に女の子が入ると言う考えが私たちにもありませんでしたので、言葉や態度などに気を遣ったのは確かです。でも斎藤さんは仕事がかなりできるようになってきたし、今ではまったく自然にコミュニケーションをしてますね。あまり気を遣わなくなりました(笑)。


◆平日のスケジュールは

【髙橋】 5時半に起床して、会社には6時半に来ます。その後お昼まで仕事をして1時間のお昼休みを取った後、午後の作業が始まり、現場での仕事を終えて後片付けをして午後5時には事務所に戻ってくる時間割で動きます。その後社内での片付けや翌日の打ち合わせミーティングをした後に退社となります。

◆後輩世代へのアドバイスをお願いします

【髙橋】 仕事で何か迷いが出たらとりあえず周りの人の真似をする、その人の仕事を真似ることで自分自身のできる行動の幅も広がってくるわけですから、とりあえず人の真似でもいいからやってみることですね。
ただ、いつまでも真似るのではなく、いつか自分で切り拓いていくことが大切だと思います。

【齊藤】 仕事をする上で、人とのつながりを大事にしたいですね。仕事は仕事としてあるんですが、それを行うのはやっぱり人なので、そういう人とのつながりや交流を日頃から大事にしていないと、仕事にも影響が出ると思いますから。会社に入ってすぐは誰でも、自分の仕事でいっぱいいっぱいになりますが、そんな時には自分のためだけじゃなく人のために役立とうという気持ちを持つことが、自分自身を支えてくれるんだと感じています。

◆将来の夢を教えてください

【髙橋】 まだ具体的な夢はないのが正直なところですが、とりあえず早く結婚したいです。
これから一緒に夢を追いかけられる人と人生を送りたいと思っています。そのためにも、まずはお金を貯めたいですね。

【齊藤】 私はいつかマイホームを建てたいですね。家族で一緒に暮らせるマイホームを建てられたらいいなぁと思っています。